2017-01-01から1年間の記事一覧

ケチ、治したいなぁ

最近になって発見した事がある。ケチには3つのタイプがあるんじゃないかと。 物やお金を①出すのを渋る、入ってくるものにはあんまり執着しない②入ってくるものに意欲的、使うことも楽しむ③使うのにも収入にも執着する。 ケチとひと口に言ってもタイプが違う…

宙ぶらりん

駅から帰りに乗ったバス。向いの席から2人のご婦人の会話が聞こえた。「猫の餌買いに来たの、1人4個迄やけど安くなってて。最近1匹減って3匹になったわ」「うちも減ったわ。こないだの台風以来顔見せんようになって」「凄い風やったけど、どないしてたんやろ…

昭和なワタクシ

台所で派手なくしゃみを立て続けに2つしたあと、笑い出した私。 夫が隣の茶の間から「どうした?」。「今ね、コショウを瓶に詰め替えてたの」「コショウでくしゃみって、昭和やなぁ~今時漫画でもそんなんないよ」 そんなこと言ったって出るものは出る。コシ…

桜往生

夜通し家を揺さぶった台風は、朝日輝く青空とチグハグな痕跡を至る所に残していた。 道路の端に積もった落ち葉や枝、ひっくり返った原付や自転車、倒れた看板、垂れ下がった電線や幕。どこからかサイレンの音が響いては消える。 近所の桜並木も甚大な被害を…

ダメもとで背伸び、してみようか

憧れだ。花や木の名前を知っているひと。お料理の上手さ。丁寧に洗濯をするひと。ほのかな好い匂いをさせること。アイロンがけが得意なひと。動物に好かれること。それから、…ああキリがない幾らでもある。どれも少し頑張れば手が届きそうに見えるけれど、頑…

紅葉の季節

人を変えることは出来ない、とはよく聞かれる言葉。故意に指図して相手の反発を生み、反対方向へ動かすことは可能かもしれないが。 そうではなく、意図しないところで、自分が人を変えてしまうということがあるのかなと考えるようになった。 それは、夫に私…

寂しさには平気でなく強弱があるだけ

届いてから中二日をおいてようやく手紙を読んだ。 休みで家にいた夫の傍で、なんとなく寝そべってしまったのは自分自身へさりげなさを装いたかったからだろう。だって近頃は手術した足先を持て余すから腹這いになることがなくなっていたから。 封筒から抜き…

父をテーブルの上に投げ出したまま

父が亡くなって24日。まだ24日と言える日数なのに、もっとはるか昔のことのような、初めから何もなかったような。それほどに変わりない毎日を送っている。まだ彼岸への途中の父がさぞびっくりしているだろう、”お前は泣きもしないんだな”と。 父子家庭の、お…

本当はおばちゃんも人見知りなんだよ

子どもの不器用さ、とでもいおうか。 ずっしりと重い買い物袋を肩にバスを降りて、自宅へと歩き始めると、後ろから私の脇を小学1,2年生くらいの男の子が駆けてゆく。その背中は順当に遠ざかる筈だったのに、私を追い越したところで、何かにハッとしたよう…

同じ日はなく・・

今朝は蒸し暑くなかったですか? 祝日の朝6時、世界はまだ空気をかき回す活動が行われていなかったからでしょう、新聞取りに玄関扉を開けたら、濃厚な金木犀の香りに圧倒されました。なんかこう、暖かく湿った香気が重く沈殿してたようでした。 金木犀の香…

雑草かどうかを決めるのは

小さいながら庭のある家に住むのは初めてで、数年たってようやく、伸びた枝がお隣へはみ出さない程度のケアが身についた。 すると、足元に次々に茂る雑草が気になってきた。抜いても抜いても、ひと雨ごとに勢力を増すから、1週間もすれば青々する。 雑草対策…

やはり、メビウスの輪かな

父の四十九日のことで弟から連絡があった。着々と進めてくれている。 感謝。 弟の言葉ではっとした。告別式での事だ。 家族以外に参列下さった方がいたので、弟が喪主挨拶を述べた。父が早くに伴侶に先立たれ、1人で子を育てたこと、自分も子を持ち、父の困…

ミッションコンプリート

亡くなって明日で2週間になるのか。 通夜の読経が流れる中で、遺影の父の表情が晴れやかになっていくのを感じた。『やっと帰れますねん』 そう言っているように見えた。 私は輪廻転生を信じている。人は幾度も、気が遠くなるほども生きて、様々なシチュエー…

本当に家族だけのお葬式

葬儀に来てくれる人がいないのはやはり寂しいことだろうか。 85歳の死。父には元々親戚が少なかった上に、結婚して数年で妻に先立たれ、妻側の親族とは疎遠になっていた。就職時に故郷を離れて久しく、生活に追われ、友人との交流も絶えていた。随分前に仕事…

弟を通して見える父

亡くなった朝からちょうど一週間。これまでは、まだ4日、まだ5日、まだ…と感じていたが、7日経った今日は、もう一週間になるのかという感じがする。書き始めたはいいが、どこから取りついたらいいか途方に暮れる。それでもPCに向かい、さて。 父が亡くなった…

変わらない

父が亡くなってまだ5日だというのに私の日常は以前と変わりなく流れている。これは表面的なもので、深層で起こった変化に例えばひと月くらい経って気付いたりするのだろうか。 あの朝、施設へ駆けつけ、職員さんに連れられて、父の部屋の前まで来た。コンパ…

4日前に父が亡くなった。

4日前に父が亡くなった。 ブログなんか書いている場合かと思う自分を抱えながら、何となくぼんやりとこれまで通りの習慣で葬儀の間留守にしたこのページを開いている。 今この時、こんな時に、何が書けるのだろうと思う自分がいる。自分の中から何が出てくる…

ネット越しの弟

弟の秘密をしってしまった。いえ本当は秘密でも何でもなかったんだろうけれど、情報の入手経路に問題があった。 きっかけは、数年前のTV番組でタレントさんが言った、”世の中には2種類の人間しかいない、自分の名前を検索するヤツとしないヤツ。”この言葉…

猫の額の小宇宙

団地で育ち、社宅に移り住んだから、一軒家で暮らすのは今の家が初めてだ。どうしていいやら分からないまま数年たち、荒らしてしまったお庭にようやく手を入れ始めた。 まずは伸び放題の枝を切った。小さな中古住宅のごく狭い庭だが、前に住んでいたご主人は…

ちょっと、じゃないちょっと

ちょっと、気になっていた。 ”ちょっと、…”というタイトルで先週さんざん記事を書いていて。 ちょっと、と普段から使うけれど、そのまんまじゃなく、真逆の意味でも使うんだなあと。 ”少し”という場合、”かなり”という場合、あと”呼びかけ”、大まかにこの3つ…

今年も忘れずに咲く

埃っぽい県道沿いでバスを降りる。私を乗せて来てくれたバスと、反対車線のダンプカーが走り去ると、向こうに広がる景色が変わっていて、少しの間だけ立ち尽くしてしまった。 あんなに青く天を向いていた稲穂たちが一面の黄金色に変わってしまって、たわわな…

父が私を分からなくなるなんて

父が私のことを分からなくなる日がくるんだろうな、と、もう何年も前から緩く身構えている。しかしいざとなっても受け入れられることではないだろう。午後に顔を見にいく予定だが、今日それが現実になるかもしれない。 父は15年くらい前から認知症になって、…

叱られて

昨日、夫に叱られた。私がなかなか何とかしないクッションのカバー問題で。「これはひどいわ…」と、居間でTVを見ていた夫が、フローリングのざらつきを指摘した。よく使っている円座がちょっと前からほころんで、中のクッション材が少しずつそぼろ状になっ…

無精卵を抱く

4日前、インコが卵を産んでいた。メスだったのね。 この春、譲り受けたコで性別は分からなかった。紙を好んで細長く噛み切っては尾羽の辺りに差し挟もうとする、この自らを飾り立てる行為から、オスではないかと思っていたのだが。 ケージの床にころんと転が…

もしや”褒めて伸ばそう”と?

なんでかな、夫はやたらと……こんな良い事にこんな言葉を使うとバチが当たりそうだが……やたらと「ありがとう」を言ってくれる。 朝。ご飯が出来たよと起こしに行くと「ありがとう」、食卓に着いて「ありがとう」、食べ終わって「ありがと、ごちそうさま」、そ…

ちょっと、凄かった 結び

1年半ぶり。駅から7,8分の何でもない道が遠い。25分かかって辿り着く。繁華街に名医が開くクリニックはコンパクトで、待合ベンチのすぐ前に診察室と処置室。診察室の扉が開き、看護師さんに呼ばれ、返事をしたものの立ち上がるのに数秒かかり、そこから扉ま…

ちょっと、凄かった 続き×4

昨年の3、4月頃には歩き方を誤魔化せなくて、仕事先で「酷いねん挫で」と言い訳した。体調の事を、同僚には話せても、取引先には言えない職種であった。電車に乗っての行き帰りがキツいだろう、ひとりでは行かせられないと、夫が可能な限り送り迎えをしてく…

ちょっと、凄かった 続き×3

一昨年の元旦から始めた医薬断ち。半年間はなんともなかった。が、夏頃から指が腫れて痛み出した。部位は小さいが痛みで夜中に目が覚める。グーに握っている指を開こうとして痛いのと動かないのとで一苦労で、掛け布団を掴めなくなった。 それから手首が痛み…

ちょっと、凄かった 続きの続き

今朝6時半、出勤支度を調えて玄関を出た夫が「寒い」と言った。9月に入って涼風が立つようになっていたけれど、もう秋の入り口をくぐったのかな。 あの頃、夫は私が寝たきりになることを覚悟していたという。そして私は、もっと早くに夫に病院に引きずって行…

ちょっと、凄かった の続き

どれくらい凄い状態だったかを人に話すのに、一番驚かれるのがこれだ。布団に寝ている時、顔が痒くなっても我慢した。布団から手を出すのが激痛だったし、出したところで手首は動かないし、指先に力が入らない。痒くても死なない、そう思ってやり過ごした。 …