ちょっと、じゃないちょっと

 ちょっと、気になっていた。

 ”ちょっと、…”というタイトルで先週さんざん記事を書いていて。

 ちょっと、と普段から使うけれど、そのまんまじゃなく、真逆の意味でも使うんだなあと。

 ”少し”という場合、”かなり”という場合、あと”呼びかけ”、大まかにこの3つの意味合いがあるかな。

 言葉というのは一筋縄ではいかなくて、その背景や場面のニュアンスを背負っている。

 文化ということを私に感じさせるのが、アメリカのドラマでよく見かけるシーン。父親がベッドに眠る幼な子の頭を撫でながら「愛してるよ」と囁く。この場面でいつも違和感を抱く。どうも、「愛してる」とあからさまに発するのは日本では、特に男のひとには、馴染まないよなぁ、そういう国ではないんだな。

 けれど愛情の少ない国民だとは思わない。むしろ、より深く厚くその思いを湛えているようなところがあるのでは。ただ、表すほうがいいに決まってる。何かこう、別の形で、ちょっと、考えたい。これが出来ればカッコいいよね。

 あ、たった今思い当たった”クール!”って、こういうカッコよさかも。やはりアメリカでよく使われてるっぽい言葉だけれど、どうもニュアンスを酌みきれないと思っていた。だって訳すと「涼しい」なんだもの。

 そういえば日本でも”涼しい顔をして”と使ったりする。これはカッコいい事に対しての揶揄よね。

 そっかそっか、ホントにそう、言葉は表面的に捉えるな、底に流れる心情は万国共通、一緒なんだなぁ。