2018-01-01から1年間の記事一覧

5つの願い、それは欲望でもあって

灯油は重い。18ℓポリタンクをスクーターに乗せて買いに行くのも厄介だから、巡回販売車でお世話になっている。 毎週月曜の正午頃だ。雪やこんこのメロディが聞こえてくると玄関へ走る。あらかじめ出しておいたブルーのポリタンクを見て、うちの前に販売車が…

50歳から生き直す心と体

今年もあと1週間で終わり Σ(・ω・ノ)ノ! もう驚くばかり。だが、だ。大晦日へ向かって怒涛のスパートがかかっているのを感じながらも、私はのん気になってしまっている。今月50歳の誕生日を迎えた、つまり半世紀を生きた今年という年に、私は物心ついてから初…

脳内出血、その後

例えば腹が立った時、その怒りが90秒を超えても収まらないのは、自分が怒ったままでいたいだけ…。 脳出血で損傷を受けた左脳の回復を、彼女はむしろ躊躇した。 30代で脳卒中を起こした女性脳科学者が自らの体験を綴った『奇跡の脳』。 左脳が高度な認知力…

脳内出血、その時

脳内で出血が起こった時、どんな状態になるか。 この秋、興味深い本に出会った。『奇跡の脳』、30代で脳卒中を起こした女性脳科学者が、自らの体験を綴ったもの。 著者はある朝目覚め、激しい頭痛を覚える。体の動きがぎこちない。心と体が切り離されていく…

またひとつ、さよならを言って

何年前になるでしょうか、懐かしのCM、”ブラウン・モーニングリポート”。 朝出勤するサラリーマンを呼び止めて、シェーバーを差し出す。「家で髭をしっかり剃ってきたところだから剃れないですよ」と言うサラリーマンにとにかく試してもらう。その外刃を外し…

違うだろハロウィン

俺は仏教徒だから関係ねえよ、なんて声も小さくなって、クリスマス、バレンタイン辺りはもう日本に定着した感がある。 すると今度は、ハロウィン。なんだそれと思ってるうちに、年を追って仮装人口が増え、一大イベントになっている。 が、私には未だによく…

気付けば同じことを

時々自分の振舞いが父に似ていることに気付いて苦笑いすることがある。 2歳年下の弟とは仲が悪くて思春期頃には口も利かないくらいだった。それが大人になると憑き物が落ちたみたいにわだかまりが消えて、しかし照れくさいから言葉少なな付き合いである。だ…

思い出ゴハン、ってやつ(下

車は修理に持ちこんだディーラーさんの奨めで、エンジン音が良いという理由で後から買った方を残し、見つかった方は手放した。そして私達が住むのはテントでもいいからとシャッター付きガレージを探し、今の家に落ち着いた。 お袋の葬式の寿司、これは17年前…

思い出ゴハン、ってやつ(上

夫婦で出掛けて用を済ませ、帰宅してすぐ食べられるようにとお弁当屋さんに寄った。お店一番人気のチキンカツは売り切れていたので別のものを買って帰った。 テーブルにお弁当を並べながら未練たらしい私。「チキンカツ、食べたかったねぇ」 この店のお弁当…

廻る、廻る、

季節はちゃんと進んでいくのだなぁ、地球規模の気候変動があると言われていても、日本では夏から秋へと移ろう。 ひと月ほど考え事を巡らせている間にも、たゆまぬ自然の営みが行われていた。彼岸花が咲き、萩の花が揺れ、金木犀が匂い、柿が実り、桜が葉を落…

<私の浄心行-Ⅹ>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 大学を出ておいてよかった。予想通りだった。 幼い頃から成績のことを厳しく言われ、大学まで行くものだと思って育ったが、高校3年のある日、私は問うた。「ねえお父さん、…

<私の浄心行-9>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 今が幸せなのだから、本来、意識の底で眠らせておけばよい負の記憶。掘り起こすのにもエネルギーが要ると思い知る。書いていて重い。しかし囚われている以上、私には必要な…

<私の浄心行-8>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 職を転々とした父。2、3か月勤めた会社にある日行かなくなる。大抵は人間関係が煩わしくなって辞めてしまう。すると中途半端乍ら何日か分の給料が発生する。もう関わりたく…

<私の浄心行-7>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 夫は、学生時代ずっと留守中に無断で自室に入られ、勝手に物を捨てられ、それを問うと白を切られ、怒ると「買ってやったのは親だ」と逆ギレされた親に、特別反抗するでもな…

<私の浄心行-6>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> ずっと迷いながら書いている。子供の頃の辛い出来事なんて公開してどうする? 読んだ人だって気が重くなるか好奇心を抱くか、いずれにせよ良い気持ちにはならない。お付き…

<私の浄心行-5>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> ようやく迎えた結婚式の日、高砂席で私はずっと笑っていた。 披露宴の後に二次会の予定はなかったが、夫の同期7人と居酒屋さんで入社当時の思い出話で大いに盛り上がり、店…

<私の浄心行-4>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 50歳も目前の今頃になって、男手一つで育ててくれた父への恨み言を綴ることを、我ながら可笑しいと思う。けれど今だからこそ言葉に出来るようになったのだ。それほどに私と…

<私の浄心行-3>

<只今セルフ心理療法中です、読むと重たいと思うので遠慮なくスルーして下さいね> 子どもの頃の私は父を神様のように凄い人だと思っていた。 器用で、大工仕事、家電修理は勿論、料理、洋裁、編み物までこなした。動物に詳しく、巣から落ちた雛鳥に手製の…

<私の浄心行-2>

<これは私の内面の断捨離、勝手な心情吐露です、遠慮なくスルーして下さいね> 私が小学校へ入学する3か月前に母が亡くなり、父子家庭となった。 父自身、両親が不仲で祖父母に育てられ、故郷を飛び出すように離れた為、幼子を面倒見てくれる親戚は身近にい…

<私の浄心行-1>

<これは私の内面の断捨離、勝手な心情吐露です、スルーして下さいね> 父が亡くなって1年が経った。 葬儀で弟が父の亡骸にありがとうと言った時、その言葉を、私は自分がまだ父へ掛けていないことに気付いた。出棺前の最期のお別れの場面である。急いで掛け…

それは周りの人間をも幸せにする

そうそう、前回書いた父の一周忌法事では、伯母への苛立ちなんか放り投げておいて、特筆したい発見があったのだった。 小学5年生の姪、弟夫婦の一人娘のこと。 私が弟と会うのが年に1,2回だから、これまでに姪と過ごした時間は僅かだ。弟が語る所の姪は、同…

誰の想いも酌めず。駄目私

「一緒じゃん」 お風呂上りの洗面所で自嘲の言葉が口をついた。 それが茶の間の夫に聞こえて、「何のこと?」。「伯母さんへの怒りがまた沸々と、ね…」 それは先週の、父の一周忌法要でのこと。 昨年亡くなった父には姉がいる。幾つかの持病を抱えながらも気…

穏やかな日々を早く取り戻せますように

昨日9/6、いつものように出勤する夫を見送って6時半にTVをつけて、私は初めて知る、震度6強の地震が起こった事を。 どこ-----北海道? いつ-----午前3時? 私は阪神淡路大震災に遭っているから揺れの想像がつく。いくら離れた地とはいえ、この激震を3…

おかあさんはわたしのことがすき?

「むずかしい子やねぇ」とは我が家の雌猫、アポロへ向けられる言葉だ。 野良出身で、警戒心が強く、遠慮があって、おやつをちょうだいが言えない、そのくせ甘えん坊でもじもじくねくねにゃぁ~ん、構って貰えないと外へ出てしまう。 アポロを見ていると、小…

泣くのを、卒業

ひとつずつ、ひとつずつ。 5月に亡くなった義父の百か日がちょうどお盆に重なるので、住職の奨めで後へずらすことになっていた。日時についてはこちらからご住職へ改めて電話で相談するつもりを、忘れていて、お盆明けに慌てて連絡。なんとか8月中に済ませ…

”ワンちゃんネコちゃん”に異議を唱える

これは夫の、49歳にして抱いたきわめて素朴な疑問である。 ペット関連のポスターを見て。 「なあ、”ワンちゃんネコちゃん”っておかしくないか」 ワンちゃんニャンちゃんか、或いは、イヌちゃんネコちゃんだろう、と。 もっともな疑問である。…解決しないけど…

何の変哲もない、幸せ

年と共に涙腺が緩くなるというけれど。 残暑の繁華街、デパートを出たところで、親子連れに追い越された。お母さんと5歳位に見える男の子。 お母さんは男の子と反対側の手に、ハンドバッグと、買い物してきたらしい紙袋を提げていた。文明堂の紙袋には台風…

父の言葉とともに季節は進む

目覚し時計で目を開けて、外が暗いことに驚いた。天気が悪いわけではない。先週までもう明るくなってきていた5時10分の空が、まだ明けなくなったのだ。 子どもの頃、父が言った。「お盆過ぎたら海へ入ったらアカンて昔から言うんや」 それは亡霊に足を掴まれ…

アイスの当り引換えの、自主規制

夫とのお盆休みは、録画したバラエティやドラマを見て、買い物に出かけて、昼寝して、ちょっとだけ家内の修繕、と寝正月みたいな6日間だった。 弟のブログを覗き見れば、子どもをプールや遊園地へ連れて行き、宿題の工作を手伝い、海岸沿いへワンコの散歩に…

機嫌のいい時にだけ

歩いて15分弱のところに大きな公園がある。広い芝生の広場と遊歩道、遊具があり、幼児を連れた家族や、ランニング・ウォーキングする中高年で、晴れた週末ともなれば賑やかだ。 夫もよく休みの朝にトレーニングに出掛ける。往きはひとり歩いて公園まで、帰り…