よっこいしょういちさん。
そう言ってお婆さんのオムツをはかせたのは、若い看護師さん。
勝手な想像だけど、この看護師さんはお祖母ちゃん子かお祖父ちゃん子か、身近に高齢の方がいらしたのだろう。
看護師さん達は柔らかい親しげな、時には馴れ馴れしいほどの言葉をあえて使うのだろう。
この整形外科病棟の患者の9割5分が高齢者だ。いくら相手が目上だからといって、
食事はどのくらい召し上がりましたか?
と、さっちょこばるより、
ご飯どれくらい食べたかなぁ?
と屈んで寄り添う。
あ、幼な子に対するものと同じか。
とはいえ、二十代の男性看護師さんに、
どうしたの、だいじょうぶ?
あとはご飯しっかり食べて、リハビリ頑張ろねー
と言われて、なにやら妙な気がする五十代主婦でございます。