よそはよそ、うちはうち」久々に聞いた(笑

 母と同い年のお隣のSさんは摂理や哲学に精通しておられ、私も色々教わっている。

 昨日Sさんが「いい講演があるの、是非」とお誘い下さったが、私は「その日は夫が休みなので」と断った。

「そう…残念だけど仕方ないわね。…2,3時間出掛けることは出来ないの?」

「う~ん、私が出掛けると言っても夫は怒らないと思いますが、夫の休みに私は仕事以外で家を空けた事がないんです。出にくいですね…夫に気兼ねというんじゃなく、一緒にいるのが当たり前で」

「お子さんがいないからかしら。別行動するのと仲が良い悪いは別だし、魂は独立した存在だから、それぞれ自由に行動してもいいんじゃない? そのほうがお互いにもっと楽になれるかもよ」

 う~ん、上手く説明できなかった。自分でもコンガラがってきた。

 一卵性夫婦? 共依存? 互いを縛り合ってる?

 例えば映画。観たいものを夫は必ず私にも一緒に観せる。私が観ないと夫も観ない。あとで会話がし易いよう情報共有しておきたいのだろう。万事この調子できた。けれど。私が一人で出掛けることがあれば、夫もたまには一人で映画館へ行くだろうか。

 夜、PC前に座る夫に、私は台所からSさんとのやり取りを話し、

「私達はなぜこうなんだろうね。アナタ窮屈じゃないの? たまには一人で…」

 やっぱり上手く説明できない私に、夫はこともなげに返してきた。

「俺達は別々の家に帰るのが嫌や、一緒に居たい言うて結婚したんやから」

「あっ、そうだねそうだったね。〇〇ちゃんはご主人が家に居ても女友達とのランチに出掛けたりしてるけれど、私はそういう場合出掛けたくないのよね。でもさ、結婚して20年以上になるし、たまには一人になりたくない?」

「よそはよそ、うちはうち。俺らは一緒に居たい言うて結婚したんや」

「だって、〇〇ちゃんも、□□ちゃんご夫婦も…」

「よそはよそ! うちはうち!!」

 笑っちゃった。このひとはなぜこうも揺るぎないのだろう。

f:id:wabisuketubaki:20180627175651j:plain  ある日お風呂場に眉毛猫!   石けん眉、犯人は夫。

(私信です…たまきさんへ)

 もうhatena blogのページをご覧になっていないかもしれませんが、

たまきさん、かいちゃん

 突然会えなくなったのがどうしても寂しくて、勝手にお便りしちゃいました、お許しください。

 個人的な日記のように綴るブログ。読んで下さる方とひそやかに始まり交わされる交流。しかし時に、信じられないような中傷を受けたりすることがありますね。

 私はこれまで数種の生き物と暮らして来ましたが、犬とは縁がなく、しかしたまきさんのかいちゃんへの接し方や、愛情あふれる眼差しに、癒されることしきりでした。

 実際に出会う事のないネット上で、触れるのは言葉だけ。でもだからこそ逆に如実にその人物が出てしまう、感じられる、という面がありますよね。

 私は、たまきさんを支持してます。かいちゃんはたまきさんが飼い主で幸福です!

 ぜひまたお二人の暮らしを垣間見させてください。

 

 下の写真は迷い犬、左の子は保健所へ、右の子は別の家に引き取られました。

 左の子を引き取りたかったけれど、先住の猫には精神的に難しい面があり、夫婦で「可哀想だけど、先に引き受けた猫を責任もって面倒見よう」と断念しました。私達に出来ることなんてほんの僅か。だからこそ、すべての犬、人を含むすべての生き物にいい縁、いい出会いがあるよう、祈るばかり…

  f:id:wabisuketubaki:20180626083108j:plain   f:id:wabisuketubaki:20180626083138j:plain         

いきものじかん #8 小さく潔い魂には

 小さな魂ほど広大無辺の宇宙の癒しへ繋がり易いのかしら?

 昨日、小さなホールで行われた発表会の、影アナウンスをさせて頂いた。

 某幼稚園の、日本舞踊を習っている子ども達と、横笛を習っている教職員の発表会だ。司会の仕事を離れて2年になるからブランクはあったが、声が衰えないよう、亡くなった義父へのお経を発声滑舌練習を兼ねて大声で上げている事と、大学時代の友人からのお声掛かりだった事から、リラックスして出掛けた。

 しかし、いざ舞台袖のマイク前に座るとそれなりの緊張はある。開宴前の携帯電話や写真撮影に関する注意をアナウンスしながら、ホール内に響く自分の声に少し身が固くなるのを感じている、その時。

 同じく舞台袖で出番を控えた女の子が2人、私の両側から手元を覗き込んできた。

 こういうことはよくある。バレエの発表会でも、同様に出待ちの子がアナウンス台を取り囲み、話しかけてくる。

 昨日も、女の子の1人が、アナウンス卓でまさにマイクonで喋ってる最中の私の左腕に、もたれるように体を寄せてきた。ひえ~気が散る~っ、と焦る気持ちと裏腹に、子どもの体が触れた途端から、私の発する声が柔らかくなるのが分かった。

 生温い左腕から何かが流れ込んでくるようだった。

f:id:wabisuketubaki:20180625171219j:plain  私と夫は結婚前から時間さえあれば幾つものペットショップをうろついた。1匹1匹ケージの中の猫や子犬を眺め、小鳥を眺め、亀やトカゲに見入った。それがいつの間にか出掛けなくなっていた。原因はうさぎだ。結婚して10年目にうさぎを迎えて、気がつけばペットショップから足が遠のいた。

 その柔らかな体毛に触れ、撫でる度に、ぶわぁ~ぶわぁ~と癒しのアルファ―波が浴びせられるのだから、ガラス越しに眺めるの比ではない。

 花だって虫だって、与えてくれる恩恵には驚くことしきり。

それだけを

 揺れ始めた時、夫と私は洗面所にいた。6/18、7:58。

 夫は休みで、腕時計のベルトが余りに汚れているからと、分解して洗浄液につけたが、その液をこぼした。私は呼ばれて、ティッシュを持って行った。

 屈んだ夫との距離1メートル強。まず震度2くらいの揺れ。顔を見合わせる。くるか、くるのか…?!

 23年前の阪神淡路大震災の時も私達は一緒にいた。震度3程度の揺れに続いてかつて経験したこともない、家ごとシェイクされているような揺れと地鳴り。早く止まらないと家が壊れる、と夫は思ったらしい。私は天井が崩れて来るかどうかを見上げていた。

 大きい地震は2段階に強いのが来る。果たして今回も揺れが大きくなった。

 どこまで強くなる? この古い家はもちこたえる? 下敷きになって死ぬの? 刹那にこんな事を考えて、成り行きを見守るだけで立ち尽くしていた。動けなかったのか、動こうとしなかったのかは自分でも分らない。恐怖と諦め、どちらが勝っていたろうか。

 視界の中の夫は、強い揺れに変わった瞬間、私へと手を伸ばした。届かなかったし、私には歩み寄る余裕がなかったが、その手は私へ向けられていた。

 震度4で済んだ。家の中で倒れたものもなく、安堵して、地震は久しぶりだねと言い合い、TVをつけた。震源に近い町は相当の被害が出ていた。

f:id:wabisuketubaki:20180620135730j:plain 2時間後に、スクーターで夫の職場を見に出かけると、私達の町は何一つ壊れていなくて変わりない筈なのに、車で溢れていた。どの道路も、普段空いてる道も車が数珠つなぎ。そうか、JR、私鉄、電車がすべて止まっているからだ。震災という二文字が今更に浮かんだ。

 その後は家にいて、TVから刻々と伝えられる被害に、ええっとかうわぁとか漏らしながらどこか現実味がなくて、頭の中では、夫は確かに手を伸ばしてくれていたよねと、記憶の場面を繰り返し再生させていた。

いきものじかん #7 ウグイスの事情

「鳴いたもん勝ちやなぁ」

 猫と暮らし始めた頃、よく夫と言ったものです。  f:id:wabisuketubaki:20180616080947j:plain

 それまで居たのが亀、うさぎ、小鳥でしたから、猫の自己主張というか訴えるパワーに圧倒されました。

 山のすぐそばに住んでいるのでこの時期は毎日ウグイスの声が聞こえます。

 例年、3月になると始まる猛特訓。たどたどしい「ほーひっ」「ほ~うほっけっ」「ほひひょおう」が、1週間もすれば整ってしまう。つまらない(笑

 毎年聞いていると、それぞれに個性がありますね。

 今年の子は「ほ~うほけきょきょ」 お澄ましです。

 去年は「ほーほけきょぴッ」 語尾に勢いがあり余る感じ。

 一昨年の「ほーうほっけっきょう」は勿体付けて歌舞伎の見栄きり風。

 何年か前の「ほーほけぽちゃ」の子が好きだったなぁ。 

 以前はセオリー通りの「ほーほけきょ」でしたが、どうも数年前から「ほーほけきょきょ」と末尾の「きょ」が多くなっています。このまま定着して、将来ウグイスの声といえば「ほーほけきょきょ」に変わってたりして。

 昭和の理想、高倉健さんのような寡黙なオトコより、平成はアイシテル等言うべきことを饒舌に伝えるのがトレンドなのかなぁ。

 そう、鳴くのは雄なんですよね。

 まずは伴侶探しの為。次に奥さんが出来たら、子育ては妻に任せて、自分はもっぱら巣の警備。守ってるぞと鳴き声で周囲をけん制してるそうです。

 そうして子育てが終わると、雄も雌も「ちっちっ」という、いわゆる地鳴きに。

  f:id:wabisuketubaki:20180616080652j:plain

 野鳥に比べるとインコの鳴きはせっぱつまったものではないなぁ、遊びがある。ユニークで、聞いてると時々笑っちゃいます。芸達者(?)ぶりは次回に…。