いきものじかん #7 ウグイスの事情

「鳴いたもん勝ちやなぁ」

 猫と暮らし始めた頃、よく夫と言ったものです。  f:id:wabisuketubaki:20180616080947j:plain

 それまで居たのが亀、うさぎ、小鳥でしたから、猫の自己主張というか訴えるパワーに圧倒されました。

 山のすぐそばに住んでいるのでこの時期は毎日ウグイスの声が聞こえます。

 例年、3月になると始まる猛特訓。たどたどしい「ほーひっ」「ほ~うほっけっ」「ほひひょおう」が、1週間もすれば整ってしまう。つまらない(笑

 毎年聞いていると、それぞれに個性がありますね。

 今年の子は「ほ~うほけきょきょ」 お澄ましです。

 去年は「ほーほけきょぴッ」 語尾に勢いがあり余る感じ。

 一昨年の「ほーうほっけっきょう」は勿体付けて歌舞伎の見栄きり風。

 何年か前の「ほーほけぽちゃ」の子が好きだったなぁ。 

 以前はセオリー通りの「ほーほけきょ」でしたが、どうも数年前から「ほーほけきょきょ」と末尾の「きょ」が多くなっています。このまま定着して、将来ウグイスの声といえば「ほーほけきょきょ」に変わってたりして。

 昭和の理想、高倉健さんのような寡黙なオトコより、平成はアイシテル等言うべきことを饒舌に伝えるのがトレンドなのかなぁ。

 そう、鳴くのは雄なんですよね。

 まずは伴侶探しの為。次に奥さんが出来たら、子育ては妻に任せて、自分はもっぱら巣の警備。守ってるぞと鳴き声で周囲をけん制してるそうです。

 そうして子育てが終わると、雄も雌も「ちっちっ」という、いわゆる地鳴きに。

  f:id:wabisuketubaki:20180616080652j:plain

 野鳥に比べるとインコの鳴きはせっぱつまったものではないなぁ、遊びがある。ユニークで、聞いてると時々笑っちゃいます。芸達者(?)ぶりは次回に…。