僥倖

 書くほどのことじゃないのかもしれないけれど、いいなぁ好きだなあと思うことに出会える。

 ショッピングモールで交通安全イベントがあった。炎天下の駐車場に白バイ隊がずらりと並び、音楽隊が演奏する中、どこかの幼稚園児たちが引率の先生に連れられて登場。

 園児たちは練習してきたのであろう🎵どんぐりコロコロ(交通安全に関する替え歌)を歌い、居並ぶギャラリーの前を”ひと仕事終えた”顔で引き上げて来た。

  小さな一団が私の前を通る時、ひとりの園児と目が合った。と、その子は、見知らぬ私にハイタッチの手を伸ばしてきた。

 いい歳のオバサンの胸を瞬時に締める、低いハイタッチ。

 幼い頃は自分と他人との垣根をまだ作りきらないのだなぁ、とかそんな事を考えながらだいぶ後までニンマリしてた。