毎日の始まり

 年末年始のお休み中は寝坊を通したから、ゆうべ目覚まし時計をセットする時に「明日の朝起きられるのかしら」と呟いてしまった。が、5時半のアラームを鳴らすことなく止め、お弁当を詰め、夫に声をかけて朝食を出し、着替えと水筒を用意した。
 仕事始めの夫を見送ったそのあしでコンビニへ向かう。3が日で底をついたあれこれの、とりあえず緊急を要するものだけ。猫缶・インスタントコーヒー・板チョコ。この3つが今の私を如実に物語るようで、袋を提げての帰り道、何とも言えない可笑しみが湧いた。
 部屋へ戻ると、さっきまでヒーターの傍にいた猫はもう布団に潜り込んで姿も見えない。日課の運動タイムの為にケージから出した兎に「さあまた新しい一年が始まったよ」と話しかけてしまった。元旦ではなく今日からだと実感する。いつも通りの日常が戻る。取り戻す日常の在る事がつくづく幸せだ。
 茶の間に差し込んできた陽に、鉢植えを並べた。

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