グラスが割れて、咄嗟に思ったのは、私じゃなくてよかった、だった。 朝の台所で、夫がグラスをシンクの中に置いた。手を放した途端、傾いて倒れた。鈍い音がした。すぐ隣でお弁当を包んでいた私と、立ち去りかけていた夫は顔を見合わせ、グラスを起こす。シ…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。