この年の暮れ、お煮しめの里芋を剥いている間ずっと、ある思いが胸にあった。 甲斐甲斐しかった姑が十数年前に亡くなって以来、お正月は舅の為の行事になった。年越し蕎麦、煮しめ、雑煮、鰤の漬け焼き。舅の好むものだけを用意し、大晦日と元日に夫の実家で…
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