言い方なんだ、とどのつまりは

 正論でも愛が無ければ受け入れられないよ。
 独り暮らしだった義父が亡くなった翌日、新聞を止めなきゃと配達所に電話して事情を話したところ…。
「4年契約の、まだ2年なんで、継続して取って貰えませんか?」
「いえ、もう読む人間がいなくなったので」
 途端に相手は横柄な口調になった。
「まあねぇ、死んだんは仕方ないけど、契約の時に3万円の商品券を出したんだ、せめて半分の、1万5千円は払っても貰わんとねぇ」
 絶句。そして「分かりました、払います」
 何か酷いなぁと、夫と二人で話しあったが、最後は、
「契約して商品券取られてすぐ解約されたら堪らないもんね」
と理解しようとした。
 それにしても、である。
「言い方だよね。同じ内容でも、穏やかに上手いこと言って、こちらを『まあ半分でいいんですか、ご迷惑おかけします』って気持ちにさせてくれたらいいのにね」
 そこまで配慮する必要なんかないって? いいけど、20日たっても私はまだ収まらないよ、未だに抗議の電話かけちゃおうかしらと思う。それに、80歳の独居老人相手に4年契約した時点で、お店側もリスクは覚悟して貰わないと。身寄りがなかったら商品券代は回収できなかった訳でしょ。 今回のことで、〇〇新聞だけは今後絶対取らない!って私は思った。遺恨を作るのはやはり損なんじゃない?
 同じことでも物言い一つで皆がhappyになれる。肝に銘じとこう。