記憶に残る最初の桜は小学校の入学式で見上げた桜だ。
校門の傍に何かの石碑と枝を広げた桜の木があって、親たちは代わる代わる子どもをそこに立たせて写真を撮った。「はいこっち向いて…チーズッ、あ目瞑った」とか言われても、眩しくて。
春に三日の晴れなしという諺は今年に限っては当て嵌まらず、連日気持ちのいい好天で、近所の桜名所は平日にもかかわらず賑わっている。花散らしの雨の心配はないが、こうも陽気が続くと、あっという間に散ってしまうのではないかと焦りを覚える。
昭和50年頃には4月上旬に咲いていた桜も、温暖化が影響してか年々徐々に早まっているようで、近頃は3月下旬に開いてしまう。特に今年は早いような。